【Jリーグ2020】 GKの身長事情
190cm以上ないと良いGKとは言えない
特に日本では昔に比べ、「サッカーのGKは高身長」であることがより重要視されてきているように感じます。元日本代表監督のハリルホジッチ氏も「190cm以上ないと良いGKとは言えない」という発言もありました。
育成年代においても、高身長のGKが重宝されていると感じます。その時点で実力が無くても、「化ければ世界で戦えるサイズ」ということで獲得される選手もいるでしょう。身長が低いという理由でプロになれず涙を飲んだ選手も多いことでしょう。
一方で、日本のレジェンド川口能活氏は180cm(一時期は179cmで登録されていた)でGKとしては身長が低い部類に入りますが、日本代表のレジェンドになるまで登りつめ、多くの小さいGKに夢を与えてくれました。
そこで、JリーグにいるGKの身長にまつわるデータをまとめてみました。
また、180cm以下のGKにはどんな選手がいるのかも調査しました。
※データは全てJリーグ公式データ
GKの平均身長
GK(cm) | 全体(cm) | ||
---|---|---|---|
平均身長 | J1~J3 | 186.3 | 177.6 |
J1 | 187.2 | 178.3 | |
J2 | 186.1 | 177.7 | |
J3 | 185.0 | 176.4 |
GKの方が全体の平均よりも約9cm身長が高いですね。当然ながらGKの方が高身長となります。
カテゴリー別に見てもGK、全体共に上のカテゴリーの方が約1cmずつ高くなる傾向があります。
GKの身長分布
最低身長:178cm
最高身長:198cm
185cmが一番多いですね。
GKって身長盛ってるの?
上記のグラフを作って見て「おや?」と思うことがありました。統計学の観点でいえば、最も多い185cmを中心になだらかに減少していく山なりのグラフになることが普通です。
(もちろん母数が200程度と少ないため、きれいな曲線にはなりませんが・・)
しかし、189cmから190cmで急増していることがグラフから分かります。このことから180cm後半の選手は「190cmで登録しよう」となっている選手も含まれることが推測されます。
前述の通りGKは身長が大事です。実力があっても身長が低いだけで足切りをされたり、印象が変わってしまうこともあるため、これらの選手に限らず全体的に身長は盛っているとも考えられます。
その中で190cmが多くなっているということは、190cmを一つの基準として意識しているのではないかと考えています。
180cm以下で戦うGK
そんなGK高身長時代の中、180cm以下で戦うGKを紹介したいと思います。
カテゴリ | チーム名 | 名前 | 身長(cm) |
---|---|---|---|
J1 | 北海道コンサドーレ札幌 | 菅野孝憲 | 179 |
J1 | ベガルタ仙台 | 関憲太郎 | 178 |
J1 | 横浜Fマリノス | 朴一圭 | 180 |
J2 | 京都サンガFC | 加藤順大 | 180 |
J2 | ファジアーノ岡山 | 椎名一馬 | 178 |
J2 | 愛媛FC | 加藤大智 | 180 |
J3 | いわてグルージャ盛岡 | 土井康平 | 180 |
J3 | 藤枝MYFC | 杉本拓也 | 178 |
J3 | 藤枝MYFC | 大畑拓也 | 180 |
J3 | FC岐阜 | 原田祐輔 | 180 |
180cm以下のGKはJリーグでは約200人中10人しかいません。170cm台は4人だけです。(実際は盛っている選手もいるのでもっと多いと思いますが・・・)
マリノスの朴選手は2013年に関東1部リーグを経験しながらも、2019年は正GKとしてJ1優勝を成し遂げています。彼は下のカテゴリーの選手に夢を与え、身長の低いGKにも夢を与えるなど夢を与えまくっていますね!
菅野選手もレイソル時代に正GKとしてJリーグ優勝、関選手はベガルタ仙台で、加藤順大選手は浦和レッズで正GKとして活躍していた時期もあります。
身長が低くて悩んでいるGKは彼らのプレースタイル、特徴を研究すると目指すべきスタイルが見えてくるかもしれませんね。